すきっ歯は、正面から見たときの印象に大きく関わるため、「笑うときに口元を隠してしまう」「写真を見るたびに気になってしまう」とご相談いただくことの多いお悩みです。
そのようなすきっ歯を、透明なマウスピースで目立たず整えていく方法が「インビザライン」です。ここでは、インビザラインですきっ歯はどこまで治せるのか、向き・不向き、期間や費用の目安をまとめました。
インビザラインですきっ歯は治せる？
結論からお伝えすると、すきっ歯はインビザラインで治すことができます。特に、前歯まわりのすきっ歯や、軽度〜中等度の空隙歯列（すきっ歯全般）は、マウスピース矯正と相性の良いケースが多く見られます。
ただし「すきっ歯」とひと言でいっても、
・前歯だけにすき間がある場合
・上下の歯列全体にすき間がある場合
・歯ぐきや骨の状態、かみ合わせに問題がある場合
など、背景はさまざまです。
かねしま歯科クリニックでは、前歯中心の部分矯正用「インビザラインGO」と、全体矯正用の「インビザライン」を使い分けて、状態に合わせた治療をご提案しています。
すきっ歯の原因（前歯だけ／全体の隙間）
前歯だけが気になるすきっ歯では、歯の大きさとあごのスペースのバランスが合っていなかったり、舌で前歯を押す癖、指しゃぶりの影響が残っていることがあります。
一方、上下の多くの歯の間にすき間があるタイプでは、もともとのあごの骨格や、歯周病・抜歯の影響で歯が倒れてしまったことなどが関係していることもあります。
このように、「前歯だけか」「全体的か」だけでも、治療の考え方が変わってきます。
インビザラインの適応かどうかを判断するためにも、まずは原因の見極めが重要です。
インビザラインで治しやすいすきっ歯の条件
インビザラインで特に治しやすいのは、次のような状態です。
・すき間が数１～２mm程度で、前歯〜小臼歯が中心
・歯の根の向き（歯軸）が大きく傾いていない
・骨格的な大きなズレがなく、かみ合わせの問題も比較的軽い
・歯周病が進行しておらず、歯ぐき・骨の状態が安定している
このような条件であれば、インビザラインGOで前歯20本ほどを対象にした部分矯正で対応できることが多く、治療期間も比較的短く済む傾向があります。
一方で、すき間が大きかったり、奥歯まで含めて歯列全体を動かした方が良い場合には、全体矯正用のインビザラインを選ぶことになります。
インビザラインだけでは難しいすきっ歯の例
インビザラインは万能な治療ではなく、単独ではおすすめしにくいケースもあります。例えば、
・唇の筋（上唇小帯）が強く張っていて、前歯の真ん中に大きなすき間ができている
・上下のあごの骨格に大きなズレがある出っ歯・受け口
・前歯が噛み合わないほどの開咬が強い
・歯周病で骨が大きく減っており、歯がぐらついている
これらの場合は、ワイヤー矯正や外科的処置を併用したほうが効果的なことがあります。
かねしま歯科クリニックでは、インビザラインだけにこだわらず、ワイヤー矯正やインプラント、セラミック治療なども含めた総合的な観点から、最適な治療方法をご提案します。
すきっ歯をインビザラインで治すメリット・デメリット
インビザラインには、見た目や日常生活のしやすさという大きなメリットがあります。一方で、マウスピースならではの「守っていただきたいポイント」もあります。両方を知ったうえで、納得してスタートしていただくことが大切です。
メリット
透明で目立ちにくく写真でも気になりにくい
インビザラインのマウスピースは透明で薄く、近くでじっと見なければ分からない程度の目立ちにくさです。従来のワイヤー矯正のように金属が光ることもなく、人と話しているときや写真撮影のときにも、装置そのものが視線を集める心配がほとんどありません。
取り外しできて食事・イベントを楽しみやすい
インビザラインは、ご自身で着脱ができるマウスピース型の装置です。食事のときはいったん外して、普段どおりに食事を楽しめますし、歯みがきも装置を外した状態でしっかり行えるため、お口の中を清潔に保ちやすいのも利点です。
デメリット
自分で装着時間を守る必要がある
インビザラインの結果を左右するいちばんのポイントが、装着時間です。1日あたり20時間前後しっかり装着していただくことが基本となり、外している時間が長く続くと、歯の動きが予定からずれてしまいます。つけ忘れが多かったり、外したまま過ごす時間が続いてしまうと、治療期間が延びたり、あらためて治療計画を立て直さなければならないこともあります。
アタッチメントやゴムかけが必要な場合もある
インビザラインでは、歯の表面に白い小さな突起（アタッチメント）をつけたり、上下の歯の位置関係を整えるために、小さなゴム（顎間ゴム）をかけていただくことがあります。これらは、歯を効率よく、計画通りに動かすための補助的な装置です。近くで見ると多少の存在感はありますが、金属のワイヤーと比べると目立ちにくく、多くの方が日常生活の中で大きな支障なく使っておられます。
すきっ歯の治療期間と費用の目安
軽度なすきっ歯の場合（前歯中心・3〜12ヶ月目安）
前歯を中心とした軽度のすきっ歯で、奥歯のかみ合わせに大きな問題がない場合、インビザラインGOを用いた部分矯正を検討します。
治療期間の目安：およそ5〜9ヶ月前後（症例によって3〜12ヶ月程度）
治療対象：前歯から小臼歯までの20本が中心
「前歯のすき間を集中的に整えたい」という方に向いたプランで、全体矯正と比べると、期間も費用も抑えやすいのが特徴です。
中等度以上のすきっ歯の場合（全体矯正・1〜3年目安）
すきっ歯が前歯だけでなく奥歯まで広がっている場合や、同時に出っ歯・受け口・かみ合わせのズレも整えたい場合は、全体矯正用のインビザラインでの治療が必要になることがあります。
治療期間の目安：およそ2〜3年
歯列全体を対象に、見た目と噛みやすさの両方を整えていく
「前歯だけ治すか」「全体を治すか」は、今の状態だけでなく、将来の虫歯・歯周病リスクや、長期的な安定性も含めて一緒に考えていきます。
部分矯正と全体矯正の費用
費用は、これまでの治療歴やすきっ歯の程度、使用する装置の種類によって変わりますが、おおよその目安は次の通りです。
前歯中心の部分矯正（インビザラインGO）
¥445,000（税込）
歯列全体のインビザライン矯正
¥925,000（税込）
詳しい料金は、料金表ページからご確認ください。
分割払いやデンタルローンなど支払い方法
インビザラインは自費診療となるため、どうしても1回あたりの金額が大きくなりがちです。「一度に全額を支払うのは不安」「月々の支払い負担を軽くしたい」という方には、
デンタルローンなどの分割払いをご提案することも可能です。
まとめ
インビザラインは、前歯を中心とした軽度〜中等度のすきっ歯に特に適した治療法です。
すきっ歯の原因や広がり方、かみ合わせ、骨格の状態によっては、ワイヤー矯正やセラミック治療などとの組み合わせが望ましい場合もあります。透明なマウスピースで目立ちにくく、取り外しもできるため、仕事や日常生活と両立しながら口元の悩みを改善していくことができます。
かねしま歯科クリニックでは、年間80症例以上のインビザライン治療を行うプラチナエリートプロバイダーの歯科医師が、すきっ歯を含めたさまざまな歯並びのお悩みに対応しています。
「自分のすきっ歯はインビザラインでどこまで治せるのか」
「部分矯正で足りるのか、全体矯正が必要なのか」
といった疑問がある方は、WEB予約やLINEでの事前無料相談からどうぞ気軽にお問い合わせください。